古本屋の研究日誌

古本屋として働きながら博士号を取得するまでの軌跡

安い!

f:id:furuhon-ya:20091226101309j:image:w200:right昨日の土曜は仕事。久しぶりに仏教書が少しですが入荷しました。以前から市場で少しずつ買っていたもので、モチブツの昭和11年発行の元版もその中に入っております。これは第1〜5巻の本巻に附録と索引が付くだけという全7冊のものです。こちらを読みますと、こうして出版された背景には並々ならぬ苦労があったのだろうことが分かりますが、やはり増訂版でないと古書市場では人気がないですね…。かといって、仏教書を扱う者としては放っておくこともできませんし、安ーく入手して頑張って売ろうと…(笑)。背革が少し傷んでおりますが、天金で装丁は立派なものです。あと、以前ここでもふれた『仏のことば註(パラマッタ・ジョーティカー)』一・二・四巻ですが、バラして売ることを決意。お客様から買うときは高くかってしまったんで、利益は出ないのですが…(笑)。同書は、特に初期仏教を専門としていない人でも、語釈とかで参照することも多いと聞きます。といって、なかなか専門でない人が高額な代金を払って購入するわけにもいかないとは思いますが…。


私個人の方では、最近、増補版・鈴木大拙全集の第5巻(楞伽経研究関係収録)と、彼の『楞伽経』英訳の初版(1932年,ロンドン刊),英文の『楞伽経研究』初版(1930年,ロンドン刊)を入手することが出来ました。英訳と英文の研究書は2冊で3千円ほど。安いぞ!!全集の第5巻は新刊では品切れですが、こちらも比較的安価で入手させていただきました。英訳の方は、とりわけ読む必要もないとは思いますが、格安でしたので一応持ってた方がいいかな?という感じで買ってしまう。『楞伽経』の全体的な研究(単著)としては、この大拙本と高崎直道先生のだけのような感じがしますので、一応目を通しておこうと思っていたわけです。