古本屋の研究日誌

古本屋として働きながら博士号を取得するまでの軌跡

倉庫の中から

Barmijannosekkutsu先日都内で、神道・民俗宗教関連の結構な量の仕入れがあった関係で、倉庫の中には、新入荷品が積みあがっております。店の方でも書いたんですが、昨日から岡山のお客様のところへ社長が買取に行っておりまして、またまた大量に本が入荷する予定です。私はひとり店に残り、新入荷品をせっせとWeb上にアップ。画像の本は、偶然倉庫の中から発見した『バーミヤーンの石窟』(樋口隆康著,同朋舎,昭55年刊)という本のケースの写真です。壁画がきれいでしたので、あまり意味もなく、写真を撮る。こういう1冊ものは、次々と入荷する本の山の中に埋もれて行ってしまうので、見つけたときに抜いておかないと所在が分からなくなってしまいます(笑)。


ケースの裏には、破壊されてしまった大仏さまの写真も。今となっては、貴重な画像ですね。


Barmijannosekkutsuuramen23_1



さて、卒論の方は、最後の方になってきたんですが、真諦三蔵訳出の『摂大乗論世親釈』については終えて、『転識論』(『唯識三十頌』の異訳)、『三無性論』(『顕揚聖教論』「成無性品」の異訳)についてやっております。真諦三蔵の唯識説(特に三性説)については、山喜房さんから出てます岩田諦静先生の『真諦の唯識説の研究』という本がありまして、それ以上の内容を付け加えることはできませんが、『起信論』との関係性という視点で一応やっております。