- 作者: ジャン=フランソワルヴェル,マチウリカール,Jean‐Francois Revel,Matthieu Ricard,菊地昌実,高砂伸邦,高橋百代
- 出版社/メーカー: 新評論
- 発売日: 2008/06
- メディア: 単行本
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元版の方asin:4794804180は、古本でちょくちょく見かけますが、先日新装復刊されたようです。
出版社の新評論のサイトの方で、内容を詳しくご覧いただけます。
完全に行き詰まった世界の現状を前にして、仏教はわれわれに何を与えることができるのか。人間にとって一番大事な問い、いかに生きるべきかについて、僧侶は、仏陀の教えに従い、内面の完成に向かおうとする仏教の真のあり方を哲学者に説く。哲学者は、ギリシャ哲学からライプニッツに至る西洋哲学の歴史、認識論、精神分析などと突き合わせる形で、仏教の精神の科学、観想的科学について僧侶のことばを理解しようと努める。自我は実体のない幻想であり、あるのはたえざる意識の流れのみとする仏教の考え方をめぐって、対話は白熱する。
チベットの仏教文化が今、中国の暴力を伴う強制的近代化に脅かされているのに、なぜダライ・ラマがあくまでも非暴力に徹し、対話を求め続けるのかが、本書によってよくわかる。仏教の本質に発しているのだ。