中世神道

相変わらず、中世の神仏習合のレポートをやってます。佐藤弘夫先生の本を飛ばし読みしつつ、末木文美士先生のにも手を出す。特にこちらはコンパクトにまとまってて重宝してます。

中世の神と仏 (日本史リブレット)

中世の神と仏 (日本史リブレット)


日本にもともとあった神祇信仰が仏教の教義を取り入れつつ、神道になっていくというくだりで、面白いなと思うのが、神道が仏教から自立していくのに、その拠り所としたのが仏教の先にあるヒンドゥー教の神話だったというところ。

伊勢外宮の度会氏の間に伝えられた『大和葛城宝山記』の世界創造のところで、ヴィシュヌの臍から蓮華が出て、そこから梵天が生まれるというヒンドゥーの神話をベースにしたのが出てきます。仏教優位とはいえ、仏教に吸収されつくされない神道自立の道を模索する中、仏教を生み出したヒンドゥー教の神話に中世神道家たちは着目したというのです。

その話は直接的には仏典の『雑譬喩経』に基づくそうですが、中世神道の創始者たちが、その視線を広くアジアへ向けていたことがうかがわれて、興味深いところです。

そのほか、以下の本も飛ばし読み。
日本宗教史 (岩波新書) 中世神話 (岩波新書) 偽書の精神史 (講談社選書メチエ) 

また、「中世神道」入門はこちらが参考になります。