『火の路』読了

ゾロアスター教 (講談社選書メチエ)松本清張『火の路』読了。斉明天皇が斉く(あまねく)明く(かがやく)王と読めるとか、中国における祆教ペルシア人の官職、薩保、薩宝(サッポウ)が日本語になると促音がとれてサホーになり、佐保という地名と符合するなど、真偽の程はよくわかりませんが、結構面白く読ませてもらいました。ゾロアスター教といえば、やはりこちらの本で言われてるように、古代アーリア人の宗教という話になってきて、その原始アーリア人の宗教、たとえばミスラ神信仰という話にもなってきます。仏教では、パルティア人やソグド人、クシャーナ人などの信仰と阿弥陀仏や未来仏信仰、盂蘭盆会などがどうつながるのか、あるいはザラスシュトラが唱えた原始ゾロアスター教と仏教とがどういう関係にあるのか、そういうところに個人的な興味はありますが、その辺は文献学的な証拠がないだけに、なんとも難しいところのようです。


神話と民俗のかたち

神話と民俗のかたち

この本の著者などによれば、盂蘭盆の起源というのはゾロアスター教の祖霊祭(フラワシ)のようですが、語源的にも中期ペルシア語“urvan”になるそうです。てっきり、サンスクリットの“ullambana”が語源かとばかり思ってましたが…そうでもないんですね。ともかく、イラン系の人々の仏教とか古代日本に入ってきたイラン的な要素、あるいは文化の伝播というものに思いを馳せられる1冊です。


ついでに、10月には井筒先生の下記の本が発売されたようです。まだ見てないですが。

読むと書く―井筒俊彦エッセイ集

読むと書く―井筒俊彦エッセイ集


しかし、ゾロアスター教というと西洋ではニーチェツァラトゥストラやシュタイナー系のイメージがありますよね。
シュタイナー系ですと、こういうのもあるようです。私は読んだことはありませんが…。

秘儀の世界から

秘儀の世界から

薔薇十字仏教―秘められた西方への流れ

薔薇十字仏教―秘められた西方への流れ

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