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仏教の身体感覚

書籍・雑誌

本日、書店で見かけて購入。修論執筆の息抜きに、通勤電車内読書といきますか。

仏教の身体感覚 (ちくま新書)

仏教の身体感覚 (ちくま新書)

仏教は、呪術性と身体性を強めることによって、人々を救済する宗教となった。たとえば、坐禅。あるいは念仏。こうした呼吸法をともなう身体感覚をつうじて、仏の教えは初めて腑に落ちる。宗教とは信仰の世界の話であり、論理の積み重ねだけで語ることができないのである。本書では、身体感覚という視点から仏教史を読みなおし、救済の本質について考えをめぐらせていく。仏教は、老病死に向き合う高齢者にどう応えられるのか。生きることに虚しさをおぼえる人々にどう語りかけることができるのか。現代から、改めて問う。


著者の経験によれば、修行を積めば積むほど、肉体的にはつらくなるけれども、なんだか自力でその行が遂行できているとは思えなくなってくるそうです。何かの力によって、お陰によって支えられているとしか思えなくなる、と。その結果として、慈悲を修することになるのですが、考えてみれば、インドといえば、苦行大国。本書によれば、百人に一人がサードゥー(乞食によって生きる修行者)だとも言われてる国です。経済大国になろうかという国の人口の1%が生産活動に従事していない。あるいはそういう生き方を容認する土壌があるとでもいうんでしょうか。そういう土壌の中から、慈悲という“身体感覚”をもった仏教が生まれたというのも、大変興味深いことですね。