古本屋の研究日誌

古本屋として働きながら博士号を取得するまでの軌跡

三島由紀夫と唯識

今日は、いろいろとありまして、朝から一日外出。その間に、近くの書店に立ち寄り、こちらの本が平積みになっているのを発見し、思わず購入する。

三島由紀夫 幻の遺作を読む もう一つの『豊饒の海』 (光文社新書)

三島由紀夫 幻の遺作を読む もう一つの『豊饒の海』 (光文社新書)

出版社の案内は以下の通り。

三島由紀夫は昭和四十五年十一月二十五日、陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地で割腹自殺を遂げた。その死の当日、遺作となった小説『豊饒の海』の最終巻『天人五衰』の最終原稿が、編集者に渡された。ところが、「創作ノート」と呼ばれる三島のノートには、完成作とは大きく異なる内容の最終巻のプランが検討されていた。近年、調査が進んだ「創作ノート」と、『豊饒の海』の重要なテーマである仏教の唯識思想に基づいて、三島が検討していた幻の第四巻の作品世界を仮構し、そこから三島の自死の意味と、三島文学が書かれかつ読まれた場である戦後日本の時空間について再考する意欲作。


三島が理解した唯識思想とはどんなものだったのか?また、唯識に何を求めたのか?その辺に焦点を当てているため、個人的には興味を持ちました。というか、唯識をテーマとしながらも、そこに彼独自のユニークな脚色を加えたところに興味を惹かれます。