鈴木大拙と楞伽経

楞伽経を読んでます。当初の予定より大幅に遅れてますが、何とか読んでます。

楞伽経をやる上で避けて通れないのは鈴木大拙の研究です。下記の本はモチラル社のリプリントですが、私は1930年ロンドンで出版された初版(英訳版は1932年)も持ってます。たしか、英訳と二つで3,500円という安さだったように記憶してます。こちらの序論の一部分のみ和訳され全集(増補版)の第5巻に収録されてます。

The Lankavatara Sutra: A Mahayana Text

The Lankavatara Sutra: A Mahayana Text


楞伽経研究にとっては金字塔ともいえる上記二書ですが、歴史的に見ますと、中国では漢訳も4本(現存は3本)ありますし、註釈書もいくつも出されてますので、昔は盛んに読まれていたようです。ただ、日本では、大拙以前の註釈となりますと、鎌倉時代の虎閑師錬と、江戸時代の徳厳養存の二人のみです。こうして見ると、他の大乗仏典に比べて、日本ではあまり読まれてきたとは思えません。現代でも一般向けの本となりますと、高崎先生の仏典講座シリーズと、下記の中村先生による和訳(抜粋)があるのみです。

『華厳経』『楞伽経』 (現代語訳大乗仏典)

『華厳経』『楞伽経』 (現代語訳大乗仏典)

なぜかといいますと、やはり内容的に難解ですし、経典の内容に統一性もなく、ましてや、法華経維摩経のようなドラマ性もないからなんだと思います。漢訳の最初の4巻本なんて国訳(訓読文)もなく、読むのに本当に苦労します。というか、読めません(苦笑)。何しろ、あの蘇東坡にさえも解らないといわせしめたほどですから。

そんな難解な経典ですが、大拙によれば、大乗における最も重要な経典の一つですし、これが分かれば、経典の読誦も坐禅も禅宗も必要ないとまで言ってます。私もそろそろ彼の研究に目を通さなければならないなと思ってます。

大拙といえば、こちらか。岩波の邦訳は既に品切れとなってます。

Outlines of Mahayana Buddhism

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