古本屋の研究日誌

古本屋として働きながら博士号を取得するまでの軌跡

最上の入門書!?

先日ここでご紹介した「A Primer for Classical Literary Tibetan」ですが、読み進めるに連れ、愛用しています。なんといっても、この本のいいところは、巻末にAppendixとして「Summary of Particles」、つまり助辞のまとめがついていることです。

たとえば、属格助辞のkyi(gis,gyis…)では、

  1. Agent or doer of an action
  2. Instrument "by, by means of, with, through"
  3. Reason: " Because, since , due to"
  4. Adverb: "-ly," "with"
  5. Absence : empty "of"
  6. Inclusion: "within"


というように、各々についての用法がまとめられており、その部分だけでも結構使えます。これって結構感動的でして、これだけでも買って損はないと思いますね。チベット語の入門書としては一番分かりやすいのではないでしょうか?

そして、なんと、この本を底本とした日本語テキストがあり(こちらを参照)、先日、知人の方からそれをコピーしていただきました!とりわけ、チベット語の仏教用語は漢訳語とセットで覚えてしまうのが手っ取り早いですし、そういう意味で日本語のものがあれば完璧だと思っていたところでした。

ここまでしていただいたからには、これを熟読してマスターしなければ、申し訳が立ちませんね!