古本屋の研究日誌

古本屋として働きながら博士号を取得するまでの軌跡

ジャケ買い!

元版の中公叢書を持ってますけど、新しく出た文庫、そのカバーの写真に惹かれて買ってしまいました。この写真は中公叢書版にはなく、初めて見るものなんで。

西田幾多郎といえば、近頃は(京都学派圏外の方による)新しい入門書というのが結構出てて、それらを読んでかなりの収穫がありました。以前触れたことのある『西田幾多郎の生命哲学 (講談社学術文庫)』はもちろん良かったですし、こちらも分かりやすかった!色んな読み方があることは読者として面白いですし、新たなる発見があるというものです。

私と出会うための西田幾多郎

私と出会うための西田幾多郎

あと、下記に収められている「場所としての真如―場所の哲学批判」も一読をお薦めします。

本覚思想批判

本覚思想批判

最近、西田、和辻の全集・旧版が入荷しました。新版・増補が出ると、旧版の古書価は下がるものですが、それにしても…という感じの昨今の古書事情なので、格安価格にて提供させていただきます!とにかく、毎週のように市場で見ますし、そういう意味では圧倒的に供給過剰、それだけ売れたということなんでしょう。そんなに格安なら、正直いって自分用に1セット欲しいと思うのですが…。


やはり、置く場所が悩みの種ではありますね(苦笑)。これらの旧版全集は、たかだか20冊程度の量にも拘わらず、重いですし…。私も、この業界に15年身を置いてますが、両者の全集をいったい何度運んだことか!10冊程度に縛って、それを両手に持つ感覚。身に染みて覚えてます(笑)。


ま、内容の方はその重さに見合う程、重いものですけどね!西田の著作が軽装なフランス装とかで出たら、絶対似合わない!