古本屋の研究日誌

古本屋として働きながら博士号を取得するまでの軌跡

売れるまでの間・・・

f:id:furuhon-ya:20120823131924j:plain:w150:right最近、インド中観派~チベット密教関連の仏教書が入荷しまして、その中にこちらの本が入ってました。稲葉正就著『チベット語古典文法学』の増補版です。元版は、昭和29年初版で、昭41年に改訂版が出てます。それを大幅に増補したもので、元版の頁数が249頁なのに対し、増補版は523頁と、ほぼ倍増となってます。元版はよく見かけますが、この増補はなかなか目にしないですねぇ。多分、この増補版が出てしまった以上、元版が不要になって手放す方が多いのでしょう(あくまで、私の推測ですが)。


目次を対照してみますと、元版が第3編で終わってるところに、第4編~6編が加わってますが、とりわけ、第5編「梵語よりチベット語への翻訳」、第6編「漢文よりチベット語への翻訳」というのが、ポイントです。とくに第5編は文例も豊富で、かなり使えます!梵語の複合語というのも、チベット語への翻訳によって、その解釈が明快になるわけですねぇ。


私も欲しいなぁと思いますが、一応、店の商品なんで、売れるまでの間だけ勉強させてもらいましょう(笑)。早く売れてしまわないことを祈りつつ…。

…と、そんなことを書いてしまうと、せっかくご注文いただく方に申し訳ないですね!


ご注文お待ちしております!!