すっかり忘れていたこちらの展覧会。展示の様子はこちらでも見れます。行きそびれてしまいましたので、図録だけでもと思い、購入してみました。同時期にやっていた他の展示は、うちの店にもポスターやチラシ等がきたり、他でも見かけることもありましたが、こちらは目立たずひっそりという感じだったように思います。そのせいにするわけではありませんが、完全に失念しておりました。ポスター自体は、結構インパクトあるのですが・・・。どう見てもインドのイムって読めてしまうのはさておき(笑)。
アジア最古の総合博物館で、古代インド美術のコレクションも有名だとされるコルカタ博物館。イギリス統治時代の名残があるその洋風建築も見所の一つにはなってると思いますが、何といってもバールフット・ストゥーパの欄楯を復元したギャラリーがあるというのが最大の見所でしょう。カニンガムによって19世紀に発見されたその遺跡は、豊富な銘文資料を持つことでも有名。その銘文(寄進銘)から、在家者だけでなく出家者も積極的にストゥーパの造営に関与していたこと、女性からの寄進も結構あったこと、地元以外からも寄進が多くあったことなど、当時の仏教教団の実態も明らかになり、興味深いところ。
本展示の図録には、「バールフット インド古代仏教美術のあけぼの」(小泉恵英 氏)という論説も収録されてますので、参考になります。