新国訳大蔵経 楞伽経

早いもので、今年も残りわずかとなってきました。例年12月前半は慌ただしくなります。まずは、古書会館での大市が準備期間も入れて丸一週間あり、その間ずっと店を留守にしてました。そしてその後は、自店の目録発行とその対応、その合間をぬっての出張買取と本の整理、店を空けることが多かった分、仕事も溜まり、残務整理も多くなります。

そんな中、新国訳大蔵経から楞伽経(四巻本)が出たようです。高崎先生の仏典講座『楞伽経』に、堀内先生が追加する形を取っているらしく、そのために御二方の共著という体裁になっているみたいです。まだ手元にないので、何ともいえないのですが、四巻本は今まで高崎先生の部分訳を除いて国訳(いわゆる書き下し文)が出てなかったので、ようやくという感じでしょうか。私も早く見てみたいのですが、もう少し時間がかかるようです。

楞伽経 (新国訳大蔵経[インド撰述部]8如来蔵・唯識部2)

楞伽経 (新国訳大蔵経[インド撰述部]8如来蔵・唯識部2)

インド仏教思想の宝庫でありながら、禅仏教の「不立文字・教外別伝」の拠り所となった経典、『四巻楞伽』の全貌!
初期禅宗以来、中国・日本で重要視された『四巻楞伽』。しかし多岐にわたる思想内容と曖昧な表現に加え、梵文の語順のままに漢語を配列した特殊な訳文が頻出するこの漢訳経典を、漢文脈のみから理解することは甚だ困難であった。
本書は、梵語原典・チベット語訳・他の漢訳との厳密な比較対照を踏まえて、難解きわまりない経文の論旨を丹念に読み解いた、待望の訳註書である。

この解説にありますように、四巻本は、漢文としては難解ですが、梵文の直訳調になっているため、元のテクストの推定に役立つという面もあり、テクストとしての重要性は高いと考えられてます。そこで、常盤先生の研究があるのですが、これは私家版のような感じであまり見ることもなく、入手困難な状況でした。というわけで、今回の新国訳大蔵経は当に待望の書という感じです。