こっちの方は大分ご無沙汰でしたが、このたび、ブログのタイトルを変更してみました。
自分の場合、仕事、家庭、その他の趣味などある中で、片手間に趣味の一環で勉強してるだけなんで、一端に研究って名乗っちゃっていいのかなと・・・(笑)、しばらく前からそう感じていました。あくまでも、読書日誌とした方が分相応かな、と(笑)。もともと、多くの方にご覧いただいてるようなブログでもないし、こんなこといちいち書かなくてもいい気もしますが・・・(^^;;
これからは、自分の関心の赴くままに、気楽に綴っていこうと思います。
さて、ちょっと前に、アランの幸福論を読んでて、アランの背後にはどうもセネカがあるだろうと思い、最近はセネカを読んでました。
読んでて思うのは、何か仏教と重なるところが大いにあるというところ。とりわけ、ストア哲学が、哲学ではありつつも、いかにして怒りや不安、恐れ、悲しみなどの情動に左右されない“心の平静”を手に入れるかという、多分に心理学的な実践哲学でもあるところが注目されます。
そのあたりの解説書としては、以下のアーヴァイン氏の本がすごく参考になりました。
- 作者: ウィリアム・B.アーヴァイン,William B. Irvine,竹内和世
- 出版社/メーカー: 白揚社
- 発売日: 2007/12
- メディア: 単行本
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心の平静が目的だなんて、仏教そのものだし、ヘレニズム期において、そういうのが言われだすところが面白い。だいたいにして、北アジアに老荘思想が栄えた頃にストア派は誕生してるし、ストア派の人物の多くはフェニキア人で、もとからのギリシア人ではないし、インドからの影響を見逃すことはできないでしょう。
なんてことを仏教の研究をしてる方に言うと、ふーん、とか、へぇーということで済まされてしまうので(笑)、こういうところに書いておこうと思ったのですが・・・。
ま、それはともかくとして、最近こちらの本を読み始めました。著者のピエール・アドによれば、古代ギリシア・ローマにおいて、哲学とは生きる道として、何らかの宗教的(スピリチュアルな)実践として解釈されていたことになりますが、ストア派において、そういう実践がどんな役割を果たしていたのか?仏教的な精神修行法との関連は?などなど興味を惹かれるところは大きいです。
Philosophy as a Way of Life: Spiritual Exercises from Socrates to Foucault
- 作者: Pierre Hadot,Arnold Davidson
- 出版社/メーカー: Wiley-Blackwell
- 発売日: 1995/08/03
- メディア: ペーパーバック
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なんか、自分のやってる研究(もどき?)からどんどん離れていってますが(笑)、それはそれとして、やっぱり、興味本位で行くのが一番いいのかなと・・・自分を納得させているところです。
本来の研究の方は、最近自分では買えない本を研究費で買って、一応、細々とやっております。11月の発表会までに、ひとまず、まとめなければ…。
中論註釈書の研究―チャンドラキールティ『プラサンナパダー』和訳
- 作者: 奥住毅,チャンドラキールティ
- 出版社/メーカー: 山喜房佛書林
- 発売日: 2014/09/01
- メディア: 単行本
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あとこちらの本もちょっと必要になったので買わなきゃ。昔、買っとけばよかった。
というわけで、まだまだ研究を諦めたわけではありませんので(笑)、これからもよろしくお願いいたします。