写本に欠落が…

写本を読んでると、途中、突然欠落してる箇所に遭遇することがあります。

 

何の前触れもなく、突然に。

 

当たり前ですが(笑)。

 

で、その欠落してる部分のテキストを探していると、おかしいなと戸惑ってしまうことになります。結局、電子テキストを参照してその周辺部分を読んでいくわけですが、そういうことをしてるとそれなりに時間も取られてしまいますし、何ともすっきりしない気分になってきます。今回もそういうモヤモヤが2、3日続いておりました(苦笑)。

 

前にもこういうことがありましたが…。

furuhon-ya.hatenablog.jp

 

あと、また別の短い写本断簡では、読んでいくとどうも全然内容が違う、別の文献であるみたいだということに気づきますが、何だろうって思って読んでも私にはまったく分からない。写本のタイトルには確かにその経典名が付いているけど…おかしいな、と。

 

で、よくよく見てみると、冒頭、写本に付されている分類名がĀyurvedaってなってたり!(笑)

 

もっと早く気付けよって話なんですが…(笑)。

 

まぁ、そういうこともありますね…。

本学へ

昨日は10時前に京都へ着いてまずは図書館へ。

 

今回の目的は、こちら

 

リンク先にもありますが、こちらはデルゲ版カンギュルを底本として永楽版、リタン版、北京版、チョネ版、ナルタン版、ラサ版、庫倫(クレ/ウルガ)版をそれぞれ比較校合している決定版です。

 

つまり、これ1冊あれば、各版の異同が分かるという優れものなんですが、新刊ではセット販売が中心で、バラ売りはしてなさそうだったのと、私の出身大学にはなさそうだったので、本学の図書館で何とかならないかと期待しておりました。

 

学部資料室所蔵とのことだったので、行こうとしたのですが、生憎、そこは平日しか開いてないといわれて、残念ながら諦めるしかありませんでした。持ち出し禁止の本ですが、それでも送本してくれるものもあるとのことで、それに期待するしかなさそうです…。

 

で、肝心の発表ですが、やはり発表をすると、有益なご指摘をいただけますし、やってよかったなと思ってます。今回は、不明だった写本について先生から助言もいただけたので、助かりました。今後は今回の発表をもとに1本論文を書く予定です。

研究発表会

今月は、学内の研究発表会がありますが、そこで発表をしてまいります。

 

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内容としては、新出写本の紹介とそれを読んだ中で、分かってきたことです。現段階での途中報告になりますが、これを叩き台として論文に仕上げたいと思ってます。

 

で、それを完成させてから博論になりますね。当初の構想では、博論に校訂テキストを付録として付けようと思っていたのですが、時間的にも、自分の能力的にもそれは間に合わないので、とりあえず、出来るところまでにして、博論の方を優先させることにしました。

貝葉写本データベース

昨年公開されていた東大図書館所蔵の貝葉写本データベース。

dzkimgs.l.u-tokyo.ac.jp

私が読んでいるものも公開されてます。

 

以前はモノクロで、およそ50㎝あるため、端が切れて公開されていたため、わざわざマイクロフィルムを複写に出向いたものです。今回は全てカラーで公開されてます!

 

コピーした際、写本の全てをしたわけではありませんでした。今回、他の部分も見る必要に迫られて、またコピーにいかないと…思っていたところだったので、助かりました。

 

 

 

多くのヴァリエーション…

印仏の論文が終わり、次の発表会に向けての準備に取り掛かっております。

 

内容は今まで読んだ写本の内容とそこから見えてきた経典の成立史に関する考察。

 

今読んでいるところは、経典の素材集ともいわれる様々な偈頌の集まり。それらは他の文献と共通するものもあり、どちらか一方が他方を引用しているのか、あるいは共通する源泉から引用しているのかは不明ですが、ともかく言えることは、そうした様々なところから引っ張ってきた偈頌を素材として経典を作っていったのではないかということ。

 

で、その経典本体に再録されている重頌というのが結構あり、偈頌集のとは微妙に異なっていて、その差異やどちらがより原型といえるのかというのも考える必要があります。時代変遷の判断基準は漢訳や蔵訳ですが、それらの各々についても偈頌集と本体の重頌と二つ見る必要があり、かなり手間がかかります(苦笑)。

 

つまり、一つの偈頌に対して、写本が約30種あり、重頌がある場合は、それと同じだけの写本をさらに見ないとならないわけで、60種のヴァリエーションがあることになります!さらにまた漢訳(三種)と蔵訳(二種)もそれぞれ見ないと…(笑)。

 

それだけ多くのバリエーションが存在しているというのは、ある意味で大変興味深いことだと思います。博論までに全部の写本を読むことは無理なんで、焦点を絞るしかないのかな…と今は考えています。嗚呼。

 

あと、梵本テキストが新たに以下があることが判明して、さっそく注文を出しておきました。

 

また見るべきものが増えてしまいました…(苦笑)。


発表を終えて

先日の印仏学会ですが、初めてのオンラインでの発表ということもあり、操作の点など不安なところもあったのですが、無事に終えることが出来て、ほっとしております。論文の方は大体出来ております。

 

今後は,次の論文の方に頭を切り替えて行こうと思います。構想は出来上がってますので、後はどれだけ写本を読めるかって感じですかね。

 

それはそうと、先日見たこのニュース。近い将来にインドの写本なんかもそうなるといいなぁと思ったりしちゃいます(笑)。

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