古本屋の研究日誌

古本屋として働きながら博士号を取得するまでの軌跡

雑記

勉強時間

時間がないと嘆く前に時間をどう捻出するのか?色々試行錯誤は続けております。 私の場合、過去に試みてボツになったものは色々あります(^^;。まずは、俗に言う短眠法。ネットを見ると結構そういう本が出回っていて、一般的に関心が高いことが分かりますが…

仏典入門講座 & 古書シンポジウム

以前ここに書きました通り、今月から文京区春日へ移転した国際仏教学大学院大学ですが、仏典入門講座をはじめ、各種公開講座が開講されるようです。仏典入門講座は、「般若経典を読む」だそうで(参照)、『八千頌般若経』や『般若心経』等から重要箇所を選…

一週間ぶり

時間があいてしまいましたが、その間、我が家はウィルス性胃腸炎に罹り、一家全滅(笑)の事態に陥っておりました。。最初に子供が発症し、次に母親へ、そして最後に私に…。私は3日前に発症してから、39℃の発熱とお腹をやられ、ここ2日間ろくに食事もできず……

牛歩のごとく

先日来『楞伽経』に取り掛かっているんですが、なかなか進まず、一抹の焦りも感じてる状況です(苦笑)。進まない理由はやはりサンスクリット。単に私自身の能力の低さが原因なんですが、精密な文法的な理解を適用しようと試みれば試みるほど、牛歩のごとく…

批判的精神

ちょっと間が空いてしまいました。別に、真面目に勉強しててブログどころではなかった、というわけではありません(笑)。 まず、仕事の方の話ですと、すでにご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、2ヶ月くらい前から、寺院・ご住職さん向けの某雑誌に…

ん−日本語最後の謎

先日発売された『ん−日本語最後の謎』を読んでみました。それにしても、通勤電車内・新書読書記録の様相が更に濃くなってきつつある本ブログですが(苦笑)、本業の勉強こそ身を入れてやらなければならないとは思いつつも、ついつい買ってしまうんですよね。…

陰陽道

こちらの本をたまたま入手して、電車内で読みました。1400年にわたって日本・中枢を支配し、陰陽道によって日本が形づくられたという著者による陰陽道・入門書。陰陽道といいますと、「天円地方」という思想的原理がありますが、日本古来の神社や古墳にその…

始動

もう正月気分も終わりということで、そろそろ狂った生活リズムをもとに戻さねば…。それはそろそろ勉強しないと…ということを意味するわけで、昨日あたりから少しずつ取りかかる。まずは、年末にやっていた最後の大乗涅槃経の梵語写本についてのレポートの仕…

新年を迎えて

明けましておめでとうございます。今年は12月が修論の草稿提出締切りですので、楞伽経三昧な一年になりそうな予感ですが(笑)、どうぞよろしくお願いいたします。同時に唯識の勉強も進めていきたいと考えております。wiki(参照)とか書き始めたのはいいで…

大晦日

店は29日までで、昨日はやり残したことがあってちょっと本郷に寄ってから、銀座のデパート展の後片付けを手伝いに。今日から完全にお休みです。今回は5日まで休みなんで、ゆっくり休みつつ、その間に最後のレポートの仕上げを…目論んでおります。今年でよう…

佛大・八重洲オープンセミナー

在学生の方は、すでにご存知かと思いますが、1月から全3回で並川先生による「仏教学入門講座 ─ 仏教の源流・インド ─」という講座が東京・八重洲にて開催されます(参照)。四条センターを東京に、みたいな感じなんでしょうか。これからも東京でこういうの…

正座,胡座

日曜日に家の近くの本屋に行って立ち読みして面白かったので購入。正座というのは、明治後半以降に普及したもので、それ以前は胡座(アグラ)や立て膝が主流だった。というより、正座という言葉自体なかったようです。正座の起源は茶道にあると考える方が多…

『火の路』読了

松本清張『火の路』読了。斉明天皇が斉く(あまねく)明く(かがやく)王と読めるとか、中国における祆教ペルシア人の官職、薩保、薩宝(サッポウ)が日本語になると促音がとれてサホーになり、佐保という地名と符合するなど、真偽の程はよくわかりませんが、…

ペルシア宗教の東伝

先日来、こちらを読んでました。NHKでドラマ化もしてるようですが、私は初めて読みました。まだ、上巻を読み終えたばかりですが、面白いんで一気に読んでしまいました。飛鳥時代の日本に、ペルシアからの渡来人が来ていて、酒船石や益田岩船といった石造物は…

北緯35度

現在取り掛かっている最後のレポートは中央アジア仏教写本についてです。大英図書館に保管されているスタイン・コレクションについてと、大乗涅槃経の梵語写本断簡について。最近そのテキストを読み返す傍ら、色々と濫読しておりました。 まずは、ブッダは西…

お譲りします(笑)

そういえば、先日自宅の本を整理していましたら、使わなくなりましたチャンドラ・ダスの蔵英辞典が出てきました。インド版なんで、ぶ厚くて嵩張ります。 こういう厚さです(笑)。サイズはB6で小さいんですが、厚すぎです。 臨川書店の同じコンパクト版と比…

折口信夫・死者の書

以前この本を読んで興味を持ち、知人の薦めもあって、最近折口信夫の『死者の書』(asin:4122034426)を読んでみました。同書は、日本の土着信仰の上に仏教という新しい知が入ってきて、その新しい知が古代的思考と如何に連続性を持って受容されていったのか…

魂のライフサイクル

前回の続きですが、『法然―世紀末の革命者』の中では、ユングのほかにも、西田幾多郎の絶対矛盾的自己同一やウィルバーの無境界など仏教外部の様々な思想でもって、法然を論じてます。法然の神秘体験をウィルバーの言う意識変容体験に近いものであったとする…

法然,ユングとか

現在、法然のレポートに取り掛かってます。そういえば、先日読んだこの本は参考になりました。阿弥陀仏と極楽の生々しいイメージを幻視するという個人的な想像力で、死というものの新たな意味を発見した法然。定善観で浄土の光景が現われてくるというのを、…

独訳華厳経

独訳華厳経といえば、土井虎賀寿(とらかず)。先日、こちらの彼の超人的活躍と言動あふれる伝記を入手する機会がありました。ニーチェやヘーゲルのドイツ哲学が専門の学者ですが、かえって東洋の華厳哲学が彼に何がしかの“根拠”を与えるだろうという予感を…

文京区に仏教系大学がやってくる

以前から人伝に聞いてはおりましたが、来年度から国際仏教学大学院大学が港区虎ノ門から文京区春日へ移転してくるそうです(参照)。私の職場からはバスか自転車で10分ほどの距離。拓大とか中央、跡見、筑波など大学が密集してる地域です。なお、同大学は公…

結局…

残りのレポートはキルケゴールに決定。理由としては、参考書が身近にあるというのと、浄土学で読まなければならない無量寿経*1は、国訳というか書き下し文がないんですよね…。そんな情けない理由はいかんなぁと思いつつも、キルケゴールは日本語訳でいいみた…

ガンダーラ仏の不思議

昨日は台風接近で一日雨なためか、暇でした…。同業各書店のブログを見ても、大体どこも!?同じような感じもしなくはない(笑)。 最近こちらの本を古本で入手。講談社メチエにしてはちょっと厚めな感じで、読まれた方も多いとは思いますが、ガンダーラ仏教美…

慈雲尊者

私には関係ないのですが、9/1〜5に京都の方で国際サンスクリット学会というのが開催されるそうです。それにともなって、企画展示として「慈雲―原点を求める心」(参照)というのが現在開催中のようです。慈雲尊者といえば、18世紀の人ですが、サンスクリット…

日本版・死者の書

土日は、時間を見つけてはレポート作成。浄土図関係といいますと、やはり源信の『往生要集』は外せないかな、というわけで、一応目を通すようにしてるところです。 『往生要集』といえば、やはり日本版「死者の書」のような感覚があります。病者を無常院とい…

休んでる場合ではない

ここ2週間ほど停滞気味だった体調もだいぶ良くなりました。先週金曜がその停滞のピークで、午後は早めに帰らせてもらったのですが、週末ゆっくりしたせいか?復活してきました。週明け月曜の今日は、土日にいただいてましたご注文への対応や発送等もあり少…

冴えない日々

先週はずっと胃腸の調子が悪く、夏枯れの次は体調不良になってしまい、冴えない日々です…(笑)。昨日あたりからようやく体調も何とか回復し、平常に戻りつつある今日この頃です。 前にも書いたかと思いますが、現在は浄土教来迎図についてあれこれと読み漁…

夏枯れ…

関東地方は例年より早めに梅雨明けで、今週は連日30℃超です。古書会館の往復の自転車もキビしくなってきました。そういえば、昨日の市会には、哲学書・理工書の口が大量に出ておりましたが、そんな中に隠れるようにしてインド関係の洋書が一まとめにされて1…

蔵→梵

週末は、今度の土曜の中間発表についてまとめておりました。それと先週は蔵文の『瑜伽論』「摂決択分」をちょっとだけ調べる。そういえば以前、R・チャンドラの『蔵梵辞典』を安く入手させてもらいました。臨川書店から出てる、電話帳2冊分くらいの本が2冊、…

華厳経十地品

今週1週間は明治古典会の七夕大市でそれ以外の市会はお休みですので、ずっと店におります。各市会は6月末が年度の切り替えになりまして、7月からは新しい役員でのスタートになります。というわけで、私も7月からはまた洋書会のブログを更新してまいります。…