古本屋の研究日誌

古本屋として働きながら博士号を取得するまでの軌跡

チベット展

f:id:furuhon-ya:20100110230041j:image:right:w150最終日が明日に迫った今日、上野に聖地チベット展を観てきました。10:00の開館前に着きましたが、チケット売り場にはすでに2、30人ほどの列が出来てて、なかなかの混雑ぶり。入り口前にはチベットの旗を持った方々もおられ、この展示の複雑な政治的事情を物語っていました。直接手が届くほどの距離で、ケースに入れられてない十一面千手観音やカーラチャクラ父母仏立像などを間近で観れるというのはすごかった…。阿修羅や薬師寺よりもある意味感動しましたが、単純に手放しで感動するわけにもいかない感じではありました。外で抗議してる人がいる一方で、出口付近にある売店のスタッフは全員中国人で、彼らがチベットのグッズをいろいろ売っている…そういうところに何だか後味の悪さを感じてしまった展覧会ではありました。


チベットといえば、ちょっと前にこちらの本、文庫版が出ました。

評伝 河口慧海 (中公文庫)

評伝 河口慧海 (中公文庫)

amazonの内容紹介にもありますが、彼の仏教者としての側面に光を当て、明治から昭和を生きた一人の骨太な知識人の波瀾の生涯というのは、気になるところです。