古本屋の研究日誌

古本屋として働きながら博士号を取得するまでの軌跡

漢文の勉強法

f:id:furuhon-ya:20100113223217j:image:w150:right『楞伽経』を読むのですが、最古の漢訳・「四巻楞伽」には国訳(というか書き下し文)がなく、古い漢訳なために読むのが難儀です。以前は、仏教漢文の講義を都内某大学の科目履修生で受講しようとしたんですが、結局履修できず、独学でやらないといけないことになっておりますが、なかなか能力が上がっておりません(汗)。そんな状況をずっと頭の隅で気にかけてはおりました。そんな中で、年末の大掃除をしているときに、昔、二畳庵主人著『漢文法基礎』というのを某古本屋さんで購入したのを思い出し、棚の奥から引っ張り出してくる。Z会から出てるのでもお分かりの通り、高校生のための受験参考書ですが、なかなかどうして侮れないマニアックな良書だと思います。ネットで検索してみますと、絶版のようで、受験参考書のためか、図書館にも所蔵されてないとかで、お探しの方も多いようです。私は、7〜8年くらい前でしょうか、古本で入手しましたが、記憶に残ってませんので、多分安かったのだと思います。



仏教漢文の読み方あと、この本は、新装版が出てすぐ購入したのですが、これら二つの本を年明けから何となく読んでおります。サンスクリットチベット語に比べて、日本人の場合漢文は“半日本語”ということで、独学で充分…と考えてしまいがちのようで、現に私もそうなんですが、サンスクリットなどは文法書がちゃんとあるせいか、調べればそれなりに読める気がします。でも、漢文というのは、文法書もどれを使っていいか人それぞれですし、なまじっか漢字を共有してるせいか、分かるようで分からないというもどかしさ、難しさがあると思います。白文のみとなると、本当に読もうと思うなら、梵文と蔵文を対照させてその漢訳を読んでいくべきなんですが、難しすぎる…(苦笑)。


とりあえずは、科目最終試験の合間に、『仏教漢文読本』とか岩波文庫の各種経典などで、漢文の勉強をしないと…。高校の時、二畳庵主人の本に出会い、もっと漢文を学んでいれば…と今更ながらに後悔です(笑)。


あ、禅宗系の方には、下記の本もあります。こちらも新刊では入手不可なんですが…。

禅宗語録漢文の読み方 (禅宗古典選)

禅宗語録漢文の読み方 (禅宗古典選)


『大智度論』を通して、というのですと、こちら。私は持ってませんが…。

大智度論による仏教漢文読解法

大智度論による仏教漢文読解法


ま、いろいろ手を出すよりは、同じ本を何回も読み返した方がよさそうにも思いますが、それにしても、お薦めの勉強法や良い参考書が他にもありましたら、どなたかご教示いただければ…と思います。