古本屋の研究日誌

古本屋として働きながら博士号を取得するまでの軌跡

新刊

先日知ったのですが、こちらの新刊が出た模様。

タイトル:初期唯識思想の研究 唯識無境と三性説
著者:兵藤一夫
発行所:文栄堂
定価:9,975円
判型・頁数:A5判 ハードカバー・函 492ページ
ISBN:9784892431111


すでに「三性説における唯識無境の意義」(1)(2)という論文はコピーして持ってはいるのですが、ちょうど今考えてるところと重なりますので、山喜房さんで迷わず購入。前にも書きましたが、三性説ははじめから唯識思想と結びついたものではなく、後になって唯識思想の中に体系化され“唯識三性説”となります。本書は、三性説が唯識思想と結びついていく過程を、初期瑜伽行派文献の中に跡付けようと試みたもので、例えば、こちらの論文などとともに、三性説の変遷を知るには必読の文献かと思います。