最近はちょっとパーリ語の韻律について、こちらを読んで勉強しておりました。
- 作者: A.K. Warder
- 出版社/メーカー: Pali Text Society
- 発売日: 1967/12
- メディア: ハードカバー
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パーリ語は完全に独学ですが、サンスクリットが分かれば結構楽ですし、今ではネット上にもかなり独学用ソースがあります。水野先生の文法書はなかなか通して読み通せませんでしたが…(^^;;しかし、いまだに昭和30年に出た教科書がそのまま使われているというのもすごいことですよね!現代版を強く望むところではあります。水野先生の本には韻律についての記述はありませんので、こちらの本を見るわけですが、やはり英語なんで、読むのには少し時間がかかります。ただ、英語でしか出てないというのもありますし、(独・仏語ではなく)英語ならまだしも…というのもあるんで仕方のないところ。
この辺は欧米語による先行研究を読まざるをえません。日本語ですと、文法書はいろいろ出てますが、韻律の本は出てないですね。日本人はあんまり韻律を気にしないのでしょうか*1?ただ単に韻律とかの本を出しても売れないからというのもあるのかもしれません。かつて、ある先生が、仏典の偈は今の人が歌謡曲を口ずさむように、当時の人々も唱えていたはずだといわれてましたが、そうだとすれば、韻律はかなり重要な問題に思えるのですが…。
あと、最近出た(といっても二年前になりますが)『The Buddhist Gatha Sanskrit : A Study on the Mahayana Sutras』も買って読んでます。gāthā sanskritという語に惹かれて、おもわず買ってしまいました。まだ全部読んでませんが、gāthā sanskritあるいはmixed sanskritがインド古典語史においてどういう位置にあるか等、分かりやすい入門書となっております。