古本屋の研究日誌

古本屋として働きながら博士号を取得するまでの軌跡

写本が揃う

ドイツのネパール梵文写本保存プロジェクト(Nepal-German Manuscript Preservation Project)の写本の残りのスキャンデータが送られてきました。これで同プロジェクトが所有している経典が全て揃いました。

 

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早速読み始めまして、それらの写本が私が読んでいる部分を含んでいるか、チェックしました。うち2本はごく短い写本で、該当箇所はなかったのですが、他はどれも大部の写本で、該当箇所は含まれていました。

 

NGMPPの写本が23種(うち2種は当該部分は含まれず)、イギリス王立アジア協会1種、東大6種、パリ国立文書館2種、ケンブリッジ2種、その他書籍版で2種の写本が揃いました。いやしかし、これだけあると全部見切れるのか不安しかありませんが、ともかく鋭意進めていくのみです。

 

 

そういえば、先に別の章を校訂された高崎先生の研究を取り出してみると、私が前から何度か言及していたダンダの問題も既に指摘されてました。先行研究はしっかりと見ないといけませんね(苦笑)。高崎先生の優れた研究は校訂をする上で非常に参考になります。そこでは、NGMPの写本が7種見られてます。その研究を参考にして、私も取り組んでいきたいと思ってます。

 

そういえば、印仏研の発表申し込みが始まりましたので、一応申し込んでおきました!