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立体マンダラ

以前、これとかこちらの画像にあるようなチベットの立体マンダラを見たとき、なんか中国の楼閣のような装飾要素があって、こういう建築物っぽくなるのは中国の影響なのか?と何となく思ってました。もともと、マンダラってバラモン教ヒンドゥー教かで、土檀をこしらえて作るものですが、マンダラというと、むしろ密教の平面的なマンダラ図絵が一般的な感じですから。あるいは、立体マンダラというと、京都の東寺のようなのをイメージしてしまいますし。


マンダラの謎を解く─三次元からのアプローチ (講談社現代新書)
しかし、先日発売されたこちらの本を読みましたら、何か納得しました。もともとインドでマンダラというのは、立体なものだったのだ、と。例えば、アジャンタの石窟寺院にある、ストゥーパを祀ってある祀堂窟。そこでは、中心のブッダを祀ったストゥーパを軸として、その頂点から、円筒形の、無数のブッダがほどこされた壁面が天蓋のように周囲を覆う、建築空間としてのマンダラが表わされてます。この石窟は5世紀後半から遅くても6世紀前半には造営されてたようで、密教のマンダラ図絵の成立よりは早いようですので、マンダラというのは、もともと建築空間としてあったのではないか?とのようです。


あと、サーンチーのストゥーパなども空からみると、後の密教のマンダラ図絵と同じ構図を持っているようで、そもそも仏塔というのがマンダラの構造を持っていた、と。それは、冒頭のチベットの立体マンダラもそうですし、例えばサムェー寺などもそういう構造みたいですね。