間が空いてしまいましたが、その間には『印仏研』和文原稿、英文要旨の校正を終えました。それと同時に、今年度の発表申込が始まりましたので、その申込も済ませました。今回も、全面オンラインということなので遠方に出張することなく、助かります。 内容と…
印仏研第71巻2号掲載予定の拙稿初校ゲラが出来上がって来ました。 「唯心」は「唯識」の同概念として理解されてきたように思いますが、それとは別の意味もあって、当時の仏教者には両者の違いははっきりと理解されていたのではないかという内容です。ちょっ…
久しぶりの更新になります。 11月の発表会後は、途中で入れ替わる、例の東大写本(松濤カタログNo.333)を調べていました。 もう一つの経典とは、月燈三昧経としても有名なこちら。 大乗仏典〈10〉 三昧王経I (1) (中公文庫) 作者:田村 智淳 中央公論新社 Am…
東大図書館には、高楠順次郎、河口慧海の両氏によって収集された梵文写本が570部所蔵されているそうですが、そのカタログは松濤誠廉先生によって作成されてます。 松濤先生がその調査をした際にまとめた直筆ノートというのが公開されております。 iiif.dl.it…
これは買わないと…。 インド大乗仏教の虚像と断片 作者:グレゴリー・ショーペン 国書刊行会 Amazon 出版社による内容紹介と目次はこちら。
写本を読んでると、途中、突然欠落してる箇所に遭遇することがあります。 何の前触れもなく、突然に。 当たり前ですが(笑)。 で、その欠落してる部分のテキストを探していると、おかしいなと戸惑ってしまうことになります。結局、電子テキストを参照してその…
昨日は10時前に京都へ着いてまずは図書館へ。 今回の目的は、こちら。 リンク先にもありますが、こちらはデルゲ版カンギュルを底本として永楽版、リタン版、北京版、チョネ版、ナルタン版、ラサ版、庫倫(クレ/ウルガ)版をそれぞれ比較校合している決定版です…
今月は、学内の研究発表会がありますが、そこで発表をしてまいります。 内容としては、新出写本の紹介とそれを読んだ中で、分かってきたことです。現段階での途中報告になりますが、これを叩き台として論文に仕上げたいと思ってます。 で、それを完成させて…
昨年公開されていた東大図書館所蔵の貝葉写本データベース。 dzkimgs.l.u-tokyo.ac.jp 私が読んでいるものも公開されてます。 以前はモノクロで、およそ50㎝あるため、端が切れて公開されていたため、わざわざマイクロフィルムを複写に出向いたものです。今…
印仏の論文が終わり、次の発表会に向けての準備に取り掛かっております。 内容は今まで読んだ写本の内容とそこから見えてきた経典の成立史に関する考察。 今読んでいるところは、経典の素材集ともいわれる様々な偈頌の集まり。それらは他の文献と共通するも…
先日の印仏学会ですが、初めてのオンラインでの発表ということもあり、操作の点など不安なところもあったのですが、無事に終えることが出来て、ほっとしております。論文の方は大体出来ております。 今後は,次の論文の方に頭を切り替えて行こうと思います。…
もろもろの事情が重なって、このブログを更新できませんでした。実は今、家を新築(建て替え)するという話になってまして、その打ち合わせがずっと続いておりました。毎週日曜はその打ち合わせでしたので、なかなかまとまった時間が取れず…。 ここへきて、…
博論の構想が固まってきました。現段階で、おおよその論題を決め、落としどころというか結論もおぼろげに見えてきました。新出(未読)の写本を見たうえで、それも論拠に加え、先行研究を裏付けられるんじゃないかというものです。 って、何をいっているのか…
間が空いてしまいました。いろいろとプライベートで忙しい案件がありまして、日曜日はほぼそれでつぶれてしまい、このブログもちょっと放置してしまいました。写本の方は例のタブレットで主に出先で読んでます…。 さて、印仏学会のプログラムが発表されまし…
やはり、時間がないですね…。私の場合、平日に家で捻出できる時間はせいぜい1,2時間。1偈について、写本を読むのに1本3分かけるとして、それが30種あるので、1偈読むのに1時間半は最低かかる計算になります。もっともそれはすんなりいった場合の話で、よ…
間が空いてしまいました。相変わらず写本の方を読み進めています。 前にも書きましたが、気になる点を確かめるため、もう一度最初から全ての写本を読み返してました。結局ダンダは写本によって様々、ということを確認出来ましたが、ただ、それで済まされてし…
ちょっと間が空いてしまいました。私生活でいろいろありまして、バタバタとしておりました。3月も後半に入り、大学からは4月からも継続して在学するかの意思確認の通知が来ておりました。もちろん継続ですが、今年の11月の博論提出は黄色信号です(゜-゜) 相…
ドイツのネパール梵文写本保存プロジェクト(Nepal-German Manuscript Preservation Project)の写本の残りのスキャンデータが送られてきました。これで同プロジェクトが所有している経典が全て揃いました。 早速読み始めまして、それらの写本が私が読んでい…
先日購入した本です。西村先生の以下2点。 近代のサンスクリット受容史 作者:西村実則 山喜房佛書林 Amazon こちらは新版(増補)が出たので、改めて買ってしまいました。 〈新版〉荻原雲来と渡辺海旭: ドイツ・インド学と近代日本 作者:実則, 西村 大法輪閣…
ドイツのネパール写本ですが、前回ちょっとダウンロードに手間取ったので、今回はUSBメモリで郵送という形になりました さて、先日来、気になってました写本のダンダの問題ですが、例えばこちらを読みますと、写本によってバラバラで、ついていたりそうでな…
前回ここに書いた件、やっぱり、自分のこれまでの見解を補強する新たな論拠になりえるんじゃないか?そう思って、これから調べてみようと思いました。今まで分かってきたことと絡めて、今年はその辺で論文を1本書きたいと思います。結果として、躓きからひら…
2021年スタートしていきなり躓いてます(苦笑)。私生活でいろいろとあり、1月はあまり進まなかったですね…。 それはさておき、写本の方ですが、ケンブリッジの写本2本が見れるようになりました。ケンブリッジの方は、ECサイトもしっかりと構築されていて、…
目標としては、今年も昨年と同じなので、そこは省略します 今年博論を出せるか分かりませんが、ともかくやるだけです! 写本の方は今のところ17種を並行して見ながら読んでいってます。それだけあると、一日あたりせいぜい一、ニ偈くらいしか進みませんそれ…
今年の目標はこうでした。 furuhon-ya.hatenablog.jp 1の論文投稿については、まだ投稿はしてないのですが、その原案は出来たので、とりあえずは〇ということで 2の写本の解読についてはドイツとイギリスに複写を頼み、まだ全て揃ったわけではありませんが、…
前から気になっていた本を買う。 まずはオングのこちら。 声の文化と文字の文化 作者:ウォルター・J. オング 藤原書店 Amazon これは、前に下田先生の本とかで紹介されていた有名な本。口頭伝承されていた経典から書写経典に代わって大乗仏教が生まれたとい…
今までいろいろ写本のことを書いてきましたが、とりあえずドイツのネパール写本を読みはじめてます。東大写本についてはすでに3分の2くらいは読んでいるんですが、確認のためにそれも再読しながら。今回入手した8本*1ですが、うち1本は前半部は欠落している…
実はもう一つ、忘れてました。あまりにも沢山あるので フランス国立図書館所蔵の写本二本です。これも校訂本では参照されてないもので、見なくてはいけないものです。 同写本はフィリオザのカタログに載っているものですが、たまたま同書が手元にあり、暇な…
早くも12月。今年も残すところ1か月を切りました。月日の経つのはあまりにも早い。ここのところ仕事が忙しく、研究の方はあまり進んでおりませんが、忙しい中でも研究のことは常に考えながら、日々過ごしています。正直、あまり余裕がないので さて、ケンブ…
ケンブリッジ大学図書館にも見るべき写本が2本保存されてます。これは校訂本で参照されていたものとそうでないものが1本ずつ。一応その複写について問い合わせていました。ネット上には公開されてないので、やはりそれも複写しておこうかと思います。 cudl.l…
昨日は中間発表会で発表してきました。 土曜日とあって大学は人も疎らでしたが、京都駅は観光客で凄い混雑でした。朝の新幹線の乗車率も凄かったです。コロナが落ち着いてきて、昨日から4連休という人も多かったのでしょう。 往復の車内ではこちらを読んでま…