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三蔵法師の謎

書籍・雑誌

封印された三蔵法師の謎 (日経ビジネス人文庫)出たばかりのこちらの本を、通勤電車内で読みました。これは9月23日に放送される番組(参照)の内容をそのまま書籍化したもの。三蔵法師の謎として、3万キロにも及ぶ旅費の資金はどこから出ていたのか、あるいは、玄奘はスパイだったのか?などなど、色々謎があるようですが、実際に現場を辿ることによって謎を検証してみようという企画らしいです。


ざっと読んだ限りでは、アスターナ文書やイシク・クル湖底の仏教遺跡の箇所など、個人的に知らない部分もあったため、興味深く読めました。アスターナ文書とは、高昌国(トルファン)のアスターナ遺跡から出た文書だそうですが、その中に玄奘に関する古文書があったらしいのです。ミイラの足を包んでいた紙の裏に、それらしい記述が見えたというから驚きます。その記述は、高昌国王が玄奘へ輸送用の車・牛を大量に送ったという記録とみられ、つまり、玄奘は高昌国を間違いなく訪れ、その王から多額の援助を受けていたであろうことが証明されたというのです。このことからも、やはり、行く先々で、その地の世俗権力から多額の援助を受け、3万キロもの行程をめぐったのではないかとの推察は可能なようです。今までは、『大唐西域記』など玄奘自身が書いた記録はあったものの、このような古文書などの客観的な証拠というのはなかったそうですね。


…と、内容の方はこれくらいにして、その他にも衛星考古学、水中考古学など興味をそそるキーワードがあり、実際に映像を見てみたいとは思いました。