古本屋の研究日誌

古本屋として働きながら博士号を取得するまでの軌跡

高野山

高野山へ行ってきました。今年は、816年に弘法大師空海密教道場をこの地に開いてから1200年の記念の年にあたるそうで、印仏学会もそれに合わせて9月19・20日に高野山大学で開催されました。高野山というと、以前近くまで本の買取で来たことがありましたが(笑)、それ以外では初めて。というわけで、時間を見つけては金剛峯寺、壇上伽藍、奥の院などを廻ってみました。連休と重なったため、土日は結構な人出だったようです。記念品として、「高野山大学図書館蔵善本撰輯」という冊子が配布されましたが、大学図書館では、その特別展観が開かれてましたので、高野山大学OBの知人に案内していただいて、見させてもらいました。あとは、霊宝館にも行って国宝の数々を見させてもらいました。私が泊まった宿坊のすぐ近くが壇上伽藍で、夜はライトアップされてなかなかの迫力がありました。


山の上は朝晩は結構肌寒く、長袖のシャツ一枚では辛かったです。宿の朝食会場には早くもストーブが置かれてました。また夜も早くあたりは真っ暗となるため、懇親会後の20時過ぎに真っ暗な道を一人宿に戻る時など、下界では滅多に味わえない気分を味わいました。懇親会では、職業柄、普段うちの店をご利用いただいてる先生方をお見かけしてはご挨拶をして回ってました(笑)。最近は、古書市場の役員など古本屋にどっぷりはまってしまってますが(苦笑)、いろいろな先生方の凄いご発表を拝聴して、研究者としての自分(半人前ですが)を再確認するには十分なイベントでした。パネル発表のvikalpaとprapañcaのやつは聞きたかったのですが、時間の都合上、その前に帰らざるを得なかったのは残念でした。


片道7時間、こちらの本1冊を読むにはちょうどよい時間でしたが、聖地というのはそういう場所にあるものですよね。

高野山 (岩波新書)

高野山 (岩波新書)