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東洋の合理思想

f:id:furuhon-ya:20111007115743j:image:right:w150先日、こちらを古本で見つけました。綺麗な状態だったのですが、そうした状態のは結構珍しいと思います。


この本の著者は、仏教学者・末木文美士先生の父にして、我が国ヴィトゲンシュタイン研究の第一世代?であられる末木剛博氏。そうした西洋哲学畑(論理学)の研究者による東洋の論理学入門書。西洋哲学では、例えばカントは、理性は現象界だけに対し働くもので、形而上学的な問題については認識できないといいますし、ヴィトゲンシュタイン形而上学的問題については日常言語の誤使用による無意味な問題として片付けます。語りえぬものについては沈黙しなければならない、と。それは、まさに初期仏教でいう“無記”ですし、そんな感じで東洋・西洋の両者に共通した合理思想を見ていこうというもの。


入門書としては、『インド人の論理学―問答法から帰納法へ (中公新書)』とか出る前までは結構貴重な本だったのではないでしょうか。私には難解でなかなか全てを理解できないのですが、論理学という点から、インド仏教と中国仏教とが異質なものであることを示したところなどはよく理解できました。この本の増補版(asin:4831856215)が出てますので、この新書版は復刊しないのでしょうか。学術文庫あたりで、増補版のリプリントを出してくれたらいいですねぇ…。

東洋の合理思想 (1970年) (講談社現代新書)

東洋の合理思想 (1970年) (講談社現代新書)