『釈軌論』

一週間ぶりです。100歳以上生きるというのは、やっぱり大変なことだよな…(4万人もいるのかな…)そう感じてしまう今日この頃ですが(笑)、皆様いかがお過ごしでしょうか。修論の方は、前半部分の草稿はほぼ完成。あとは、細かい部分を付け加えたり修正していきつつ、後半部分に取り掛かる予定です。


さて、現在こちらの本を図書館から借りて読んでおります。『釈軌論』についての最新の、そして詳細な研究書。


『釈軌論』とは、世親が経典解釈(vyākhyā)の方軌(yukti)を説き示したものですが、その当時提出されていた大乗非仏説に対する世親の反論です。本書では、『釈軌論』をもとに、『倶舎論』を著してから、いかに大乗・瑜伽師に変っていくか、その辺を考察されてます。少なくとも、『釈軌論』を著した時点では、『二十論』や『三十頌』のような唯識思想家としての側面は見られず、「遍計所執性」や「法無我」という語は見られるものの、それらは唯識を前提とした教義とはなっていないといいます。つまり、この段階では瑜伽行派として歩みはじめたけれども、全面的に唯識を体系化してはいなかったというわけなんです。世親の思想的変遷を知る上で、本書は必読の文献かと思います。


個人的には、『釈軌論』と『楞伽経』の前後関係などの点でも参考になりまして、買おうかなと思っているところです。すぐにでも買いたいですが、7,350円もするんですよねぇ…(苦笑)。

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