もう今年もあとひと月ちょっととなりました。今年度は、自分の今後の研究ということでいろいろ考えるところがありました。といいつつ、実質的にはあんまり進んでいないので、大きなことは言えないのですが…(汗)。私が扱う文献は、(あくまで個人的な印象ですが)単発の研究はかなりなされているのですが、それらを総括した上での研究というのがないような気がします。思うに、梵文の乱れが結構あって、その解釈が難解だというのも要因なのかもしれません…。そういう面からいうと、Critical Editionの作成というのは重要な部分になってくると思います。そのお経は写本がかなりあるのですが、それらを見た上での校訂版というのは(部分的に出ているのですが全体としては)ありません。現在はあんまり盛んに研究されているようには思えませんが(むしろ停滞気味!?)、まだまだやるべき仕事は残っている…そんな風に認識してます。
Critical Editionという話になりますと、その参考文献はだいたい横文字になってきますね。インドのものをやるとはいっても、ギリシア・ラテン文献を扱ったものの方に、読むべきものが多そうな感じです。西洋にはやはりそういう学問の伝統があるということなんでしょう。仏教学についても向こうの方が歴史がありますし…。
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