古本屋の研究日誌

古本屋として働きながら博士号を取得するまでの軌跡

世親複数説

先日、こちらの本を買いまして、早速読んでおります。

 

ヴァスバンドゥ伝、今まで真面目に読んだことがなかったのですが、読んでみるといろいろ発見がありました。ヴァスバンドゥという人物は何人いたのか?そもそも三人兄弟がいずれもその名で呼ばれていたというところからして、世親複数説を裏付けているのでは?っていう素朴な発見もあったり。

 

こちらも真面目に読んでおこうと思い、購入しました。この本が出て70年も経ちますが、未だにこの説に対する真偽判定はなされてないといわれてます。その意味で、避けては通れませんね。

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久しぶりの本学

昨日は論文中間発表会に出席するために、久しぶりに京都の本学へ行ってきました。調べてみると2年4カ月ぶりでした。家から片道4時間。

 

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午後から開始でしたが、図書館に用があったので、11時くらいに到着。

 

図書館でコピーカードを買おうと思い発行機を探しても見つからず、司書の方に聞くと、今はコピーカードは無くなったそうで、学生証にあらかじめ付与されたポイントで、コピーできるんだとか。なんと、院生の場合は初めに600ポイントが付与されてて、1ポイントで1枚コピー可能なんだそうです。つまり600枚までは無料なんですね。久しぶりの復学ということで、いろいろ以前とは違ってて、新鮮な感じですね😵

 

出席者は先生方含めて20名ほど。コロナの影響からか以前に比べると大分少ない感じ。知ってる方は誰もいないかなって思ってましたが、久しぶりに再会する方もいらして、こちらもびっくりでした。

 

次回は11月ですが、年に1回は発表が義務が付けられてますので、その時は私も発表する予定です。一応、案は固まりましたので、その線で進めていこうと思ってます。

 

片道4時間もあると、ちょうど新書1冊読めますね。

 

 

回り道も必要

4月に入学してから3か月が経過。この3か月の成果としては、論文の構想が固まったことでしょうか。何とか固まってきました。写本の読解についてはそれほど進まなかったですね。

 

あとは、時間の使い方は試行錯誤の繰り返し。アイデアや考えを練る時間というのは、どうしても必要なんですが、往々にして、そういう時間は形として残らず、終わってみればほとんど進まなかったのでは?と思いがちです。回り道も必要ですけど、時間がない中にそれはちょっと辛いですが、しかし、そういう時間の中から論文のアイデアとかが生まれてくるんで、それもプラスに考えておこうと思います。

 

仕事の方が6月でひと段落しましたので、7月から立て直しを図かり、論文として整えていければと思います。

 

 さて、最近買った本としては、こちら。 

 

あと、これから出るこちらも買わねば。

 

買い替え!?

先日twitterで知ったのですが、こちらの本、第二刷、三刷で結構な量の訂正が入ったようですね。 

『龍樹『根本中頌』を読む』について - 春秋社 ―考える愉しさを、いつまでも

 

私が持っているのは第一刷ですが、これだけ多いと買い替えた方がいいような気もします…。

 

さて、中間発表会の発表の申込期限が迫ってきましたが、今回は間に合いそうもないので、次回に発表しようかなと思ってます。5月、6月とちょっと仕事の方が忙しかったので、というのが言い訳ですが、もうちょっと調べる必要が出てきたのが最大の理由。

 

基本的なテーマは変えずに、新たな論点をもう少し調べてまとめようと思ってます。

貴重な復刊!

 今まで、長らく絶版となっておりましたこちらが、ついに岩波文庫で復刊されることに!

 これは買わないと…。

梵文和訳 華厳経入法界品 <a href=*1 (岩波文庫, 青345-1)" title="梵文和訳 華厳経入法界品 *2 (岩波文庫, 青345-1)" />

 

そういえば、ちょうどこのタイミングで、店にガンダヴューハの梵文テキストが入荷したのでした。

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研究の醍醐味

テキストの校訂作業を進めております。現状の唯一の校訂本とその誤植を訂正したといわれる本を見ながら、現状で見れる東大所蔵の複数の写本の読解を進めてるんですが、やっていくうちにその校訂本について、疑問に思うことが多くて、頭を抱えることがしばしば。

 

これについては以前にも書きましたが、まず、写本の誤記を無視している。それだけでなく、たぶん東大の写本は全部見てないと思われます。

furuhon-ya.hatenablog.jp

 

さて、先日中間発表会の案内が来ました。以前と違って今は、大学ホームページ内の在学生専用サイトから出欠を出したり、そこにいろいろと情報が提示されていて、かなり便利になりました。発表会も、コロナの状況によっては、オンラインで…ということにもなりかねませんが、準備を進めていくつもりです。

 

現状、構想は固まりつつあるんですが、もうちょっと練る必要があるのかな…というところで、仕上げるにはもうちょっと時間がかかるかも。あぁでもない、こうでもないと考えを巡らせ、構想を深めていく過程というのは、研究の醍醐味だと思ってます。

 

私が読んでる経典について体系的な研究の一つであるこちらを最近は読み進めてます。

 

大拙のも読まないと…。

覚悟を決める(笑)

以前書いたドイツの写本の件ですが、新年度になりましたので、その個人研究費を当てて複写を頼みました。

 

furuhon-ya.hatenablog.jp

 

しかし!個人研究費というのは、私の場合、全額をカバーできるだけの額ではないので、あとは自腹です(苦笑)。

 

と、そこで思いついたんですが、ドイツの写本は全部で24種類。全部複写すると膨大なデータ量になりますし、到底1年で読み切れるものではないと思います。そこで、今年は複写をその半分くらいにとどめ、残りは、次年度にして、次年度の研究費をまた充当すればいいんじゃないか、と。これで、自己負担分が少しは減るかな、という算段です(笑)。

 

でも、ドイツの他にイギリスにもあるんですよねぇ…😵😵😵

cudl.lib.cam.ac.uk

 

オンラインで公開してくれないかなぁと切に願います(笑)。

 

ともかく、これでもうあとは読むだけ!

 

って、読み切れるのか?というのはあるんですが(笑)

 

覚悟を決めてやっていくしかないですねぇ。